個人再生は経営者でもできる?事業を続けるための注意点とは?

自営業者や個人事業主といった経営者が借金を返せなくなってしまった場合、自己破産の他に個人再生で借金を減額してもらうという方法があります。

ここでは、経営者が個人再生するための条件や、事業を続けながら個人再生するための注意点をまとめていきます。

経営者が個人再生するための条件とは?

個人再生とは、裁判所に申し立てて借金の元本を5分の1から10分の1程度に減額してもらい、減額された元本を3年から5年で返済していくという形の債務整理です。

個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類の手続きがあり、経営者の場合は小規模個人再生を利用することが可能です。

ただし、借金の総額が5000万円を超えている場合は個人再生を行うことができないと民事再生法で決められているので、その場合は自己破産を選ぶことになります。

また、個人再生ができるのは元本を35年で返済できるだけの収入が継続的に見込める人のみなので、そもそも収入自体が少ないと個人再生できません。

経営者が事業を続けながら個人再生するための注意点

経営者が個人再生する場合、事業を継続しながら借金を減額してもらうことも可能です。

ただし、事業を続けながら個人再生する場合でも元本の返済に十分な収入を継続的に得る必要がありますので、十分な利益を上げる見込みがなければ事業を続けながら個人再生するのは厳しいでしょう。

また、個人再生では財産の価値に相当する金額を最低でも返済しなければならないという「清算価値保障の原則」がありますので、高額な設備や機械を使って事業を行っている経営者の場合は返済しなければならない金額も高額になるということに注意しなければなりません。

さらに、従業員や取引先が存在する場合は協力が不可欠になり、取引先から取引を打ち切られた場合に対応が可能かといったことも重要なポイントとなります。

まとめ

経営者でも借金の総額が5000万円以下であり、減額された元本の返済に十分な収入を継続的に得られる見込みがあれば、小規模個人再生を行うことができます。

個人再生は事業を継続しながら行うことも可能ですが、事業で十分な収益を上げる見込みがあることが重要です。

また、設備や機械などは財産扱いになるため、高額の施設や設備がある場合は返済額が高くなるので注意してください。

さらに、従業員や取引先の協力も不可欠になりますし、取引を打ち切られた場合の対応も考えておく必要があります。

個人再生後に繰り上げ返済したい人が読む3つのポイント

個人再生で減額してもらった借金の返済中に遺産相続やボーナスなどの臨時収入があった場合、借金を繰り上げ返済してしまいたいと思うのは自然なことです。

個人再生後に繰り上げ返済をすることは可能ですが、いくつか注意すべきポイントがあります。

個人再生の直後に繰り上げ返済をすると財産隠しを疑われる

個人再生は、お金が足りなくて借金を返済するのが難しいという人を救済するための制度です。

また、個人再生には「清算価値保障の原則」というルールがあり、持っている財産の価値に相当する金額は最低でも返済しなければならないと決められています。

そのため、個人再生を行った直後に繰り上げ返済をしてしまうと、お金を借りた会社から「この人は財産があったのに隠していたのではないか?」と疑われることになります。

個人再生の取り消しを求めて裁判所に申し立てをされることにもなりますので、個人再生の手続き直後は繰り上げ返済を行わないようにしましょう

個人再生後の繰り上げ返済はすべての会社に対して平等に

個人再生は裁判所を通して行う法的な手続きであるため、すべての借入先に対して平等に返済を行わなければならないというルールがあります。

個人再生後に繰り上げ返済をする場合でもこのルールは適用されますので、それぞれの借入先に対して借金の金額に応じて均等に繰り上げ返済をする必要があります

そのため、繰り上げ返済を行う場合は事前に弁護士や司法書士と相談して返済の仕方を決めたほうがよいと言えるでしょう。

個人再生後に繰り上げ返済をするメリット

通常の借金を繰り上げ返済すると、支払わなければならない利息の金額が小さく抑えられるというメリットがありますが、個人再生では利息が0円になるため、手続き後に繰り上げ返済をした場合でも返済総額は変わりません

また、繰り上げ返済をしてもブラックリストから早く消えるなどのメリットはありませんので、その点は覚えておいてください。

つまり、繰り上げ返済のメリットは返済の負担から早く解放されるという精神的な安心感が得られるということのみだといえます。

まとめ

個人再生の後で繰り上げ返済をすることは可能ですが、手続きの直後に繰り上げ返済してしまうと財産隠しを疑われることになるので避けましょう。

また、繰り上げ返済をする際には弁護士や司法書士に相談したうえで、すべての借入先に対して平等に返済するようにしてください。

繰り上げ返済をしても返済総額が減ったりブラックリスト期間が短くなったりすることはありませんが、返済の負担から早く解放されるという精神的な部分でのメリットはあります。

個人再生ではなぜ給与明細が必要?ない場合はどうすればいい?

借金の元本を大幅に減額してもらえる手続き「個人再生」では、給与明細が裁判所に提出するための必要書類に含まれています。

ここでは、個人再生ではなぜ給与明細が必要になるのか、ない場合はどうすれば個人再生できるのかを説明していきます。

個人再生ではなぜ給与明細が必要になるのか

個人再生をするためには、減額された借金の元本を3~5年で返済できるだけの安定した収入が継続的に見込めること、という条件を満たす必要があります。

裁判所に給与明細を提出する必要があるのは、あなたがこの条件を満たしているかどうかを裁判所が確認するためです。

減額された元本の返済ができずに滞納が続いた場合、個人再生が取消になって借金が元の金額に戻ってしまいます。

そうした事態を防ぐために、裁判所は収入の金額が元本の返済に足りるか、収入が継続的に得られそうかをあらかじめ確認します。

また、給与明細を提出してもらうことで、裁判所は勤務先からの借入があるかどうか、給与所得者等再生を選んだ人の場合は「可処分所得の2年分」がいくらになるか、といったこともチェックしています。

給与明細がない場合はどうすれば個人再生できるか

まず、会社員など給与明細を発行してもらえる勤務先に勤めている人が給与明細を失くしてしまったという場合は、弁護士や司法書士に個人再生を依頼した後に3カ月程度の準備期間があるので、その期間の給与明細を保管しておけばOKです。

自営業や個人事業主の人などもともと給与明細をもらっていない人は、確定申告書が給与明細の代わりになります。

また、既に退職して年金で生活している人は、年金通知書を提出して自分の収入を証明することになります。

まとめ

個人再生では万一返済が滞った場合には個人再生が取消になって借金が元の金額に戻ってしまうため、個人再生ができるのは借金の元本の返済を35年間続けていけるだけの収入が継続的に得られる人、という条件があります。

裁判所に給与明細を提出する必要があるのは、自分がその条件を満たしていることを証明するためであると同時に、会社からの借入があるかどうか、給与所得者等再生をする人の場合は可処分所得の2年分がいくらになるかを確認してもらうためでもあります。

勤務先から給与明細をもらえる人は、個人再生の申し立て前に3カ月程度の準備期間があるので、その期間の給与明細を保管しておけば大丈夫です。

もともと給与明細をもらっていない人は、確定申告書や年金通知書など、自分の収入を証明できる書類を提出することになります。

個人再生は家族に秘密でできる?家族への影響はある?

夫や妻、子どもなど家族がいる人の中には、「個人再生したくても家族にバレないか心配」「家族への影響が気になって個人再生できない」という悩みを抱えている人も多いと思います。

ここでは、家族に秘密で個人再生はできるのか、個人再生すると家族にはどんな影響があるのかをまとめていきます。

個人再生は家族に秘密でできる?

個人再生を家族に秘密でできるかどうかは、家族が同居しているかどうかが大きく関わってきます。

個人再生では家計の状況を正確に報告しなければならないため、本人の収入に加えて同居している家族の収入も証明する必要があります。

つまり、家族が同居している場合は家族全員の収入がわかる書類(給与明細・確定申告書・年金通知書など)を提出しなければならないので、家族に秘密で個人再生するのは難しいといえます。

逆に、家族が別居の場合は家族の収入がわかる書類が必要にならないので、家族に秘密で個人再生できる可能性はあります。

個人再生すると家族にどんな影響がある?

個人再生で家族に最も深刻な影響が出るのは、家族が保証人になっている借金があるときです。

個人再生は裁判所を通す法的な手続きなのですべての借金を整理の対象に含めなければならないため、家族が保証人の借金がある人が個人再生をすると、家族に借金の残高が一括払いで請求されることになります。

こうした事態を避けるには、裁判所を通さないので整理する借金を自由に選べる任意整理を利用するのがよいでしょう。

このような場合を除くと、個人再生のせいで家族に請求が行くことはありません。

また、家族の財産が差し押さえられたり、家族がブラックリストに載ってクレジットカードやローンの利用などができなくなったりということもありません。

まとめ

個人再生では同居している家族の収入がわかる書類を裁判所に提出する必要があるため、家族と同居の人は家族に内緒で個人再生をするのは難しいといえます。

家族と別居の場合は家族の収入がわかる書類が必要とならないので、家族に内緒で個人再生できる可能性があります。

個人再生で家族に最も影響が出るのは家族が借金の保証人になっている場合で、保証人付きの借金が整理されることで家族に借金の残高が一括払いで請求されます。

家族が保証人になっている場合を除けば、個人再生したことによって家族に請求がいくことはありません。また、家族の財産が処分されたり、家族がブラックリストに載ったりすることもありません。

会社にバレずに個人再生したい人が読む3つのポイント

返しきれない借金を個人再生でなくしたいと思っている人にとって、「会社にバレてクビになるのではないか」という不安は切実なものだと思います。

ここでは、会社にバレずに個人再生するためのコツや、会社からの借入がある場合について、会社にバレた場合はどうすればいいのかといった内容を説明していきます。

会社にバレずに個人再生するためのコツ

個人再生が会社にバレる原因は主に2つで、一つは自分から会社の人に借金や個人再生のことを相談してしまった場合です。

社内カウンセラーなど守秘義務のある人に相談するのはいいかもしれませんが、社内の友人や同期の人などに相談した場合、うわさが広まってしまうという可能性はあるので注意してください

もう一つは、個人再生で必要となる退職金見込額証明書を発行してもらうときに理由をそのまま言ってしまった場合です。

退職金見込額証明書の発行時に個人再生のことが会社にバレないようにするためには、「住宅ローンの審査に必要なため」など、他の理由をあらかじめ考えておくとよいでしょう。

会社からの借入があると個人再生がバレる

個人再生は裁判所を通す法的な手続きであるため、すべての借金を平等に整理しなければならないという決まりがあります。

会社からの借入も必ず整理しなければならないので、裁判所から会社へ「個人再生が開始されました」という旨の通知が送られます。

そのため、会社からの借入がある場合は会社に個人再生がバレるのは避けられません

個人再生が会社にバレたらどうすればいい?

個人再生が会社にバレたとしても、個人再生だけを理由としてクビになることはありません。

労働契約法により、解雇には「客観的に合理的な理由」がなければならないと決められています。

個人再生は法律で認められている正式な借金減額の手続きであり、それ自体が悪いことではないので、解雇の正式な理由にはなりません

つまり、個人再生がバレたとしても会社をクビになることはまずないということです。

もしも個人再生をしたせいで会社をクビになったら不当解雇として抗議できますので、弁護士に相談してください。

まとめ

会社にバレないように個人再生するためには、会社内の人には相談しないこと、退職金見込額証明書を発行してもらうときは理由を考えておくことといったコツがあります。

なお、会社からの借入がある場合は個人再生が会社にバレるのは避けられません。

しかし、個人再生が会社にバレたとしても、それだけでは解雇の正式な理由にならないため、会社をクビになることはまずありません。

個人再生のオーバーローンとは?2つのポイントでわかりやすく解説

住宅ローン完済前の家を残して個人再生したいという人の中には、「家がオーバーローンでない場合の個人再生には注意」といった情報を目にしてオーバーローンとは何なのかと疑問に思った人も少なからずいると思います。

ここでは、「オーバーローンとはどのような状態をさすのか」「家を残して個人再生するときになぜオーバーローンが重要なのか」という2つのポイントでオーバーローンをわかりやすく解説していきます。

個人再生の「オーバーローン」とは?

個人再生では「住宅ローン特則(住宅資金特別条項)」という制度を利用することで住宅ローンが返済中の家を残して借金を減額してもらえるのですが、その際家がオーバーローンかどうかはかなり重要なポイントになります。

オーバーローンとは、住宅ローンの残高が家の価値よりも高い状態のことをいいます。例えば、住宅ローンの残高が1500万円で家の価値が1200万円の場合はオーバーローンだということです。

反対に、住宅ローンの残高が1500万円で家の価値が1700万円の場合、その家はアンダーローンということになります。

個人再生でなぜオーバーローンが重要なのか?

家がオーバーローンかアンダーローンかが重要な理由は、個人再生では「持っている財産の価値と同じ金額は返済しなければならない」というルールがあるためです。

オーバーローンの場合、家は売却しても利益は出ないため、財産だとみなされません

先述のオーバーローンの例でいえば、住宅ローンが1500万円残っているため、家が1200万円で売れたとしても結果的に300万円損することになるので、その家に実質的な価値はなく、財産にはあたらないという判断になるのです。

逆に、アンダーローンの場合は家を売却した場合に利益が出るため、利益分は財産とみなされます

こちらも先述のアンダーローンの例でいうと、住宅ローンが1500万円残っていても、家が1700万円で売れれば結果的に200万円の利益を得ることになります。

この場合、その200万円は財産とみなされるため、借金が200万円未満に減額されることはありません。

つまり、家がオーバーローンなら特に問題なく家を残して個人再生できますが、家がアンダーローンなら利益分を返済するか家を処分するか選ばなければならないのです。

まとめ

オーバーローンとは住宅ローンの残高よりも家の価値が小さい状態のことをいい、家がオーバーローンなら特に問題なく家を残して個人再生することができます。

一方、住宅ローンの残高よりも家の価値が大きい状態の場合はアンダーローンといい、個人再生する場合は利益分を返済するか家を処分するか選ぶ必要があります。

個人再生と清算価値ってどんな関係があるの?

借金を5分の1程度に減額できる個人再生ですが、個人再生について調べていて「清算価値」という言葉がひっかかったことはないでしょうか。

清算価値は、個人再生において借金減額の基準となる大事な数字です。しかし、実際にどんなものを清算価値というのかは知らない人が多いでしょう。

ここでは、清算価値とは何かをわかりやすく説明したうえで、個人再生での借金減額とどんな関係があるのかをまとめていきます。

個人再生での「清算価値」とは

個人再生では、財産をすべてお金に替えたときの価格を「清算価値」と呼びます。

例えば、80万円のバイクを持っている人の清算価値は80万円になります。1200万円の家と150万円の車を持っている人なら、清算価値は1350万円です。

個人再生で財産に数えられるものには、土地や建物といった不動産、自動車といったわかりやすいものに加えて、退職金見込額や保険の解約払戻金なども含まれます。

換金したときに20万円以上の価値があるものは財産とみなされる、と考えればよいでしょう。20万円未満のものは、財産とみなされることはほぼありません。

個人再生では清算価値が借金減額の基準になる

個人再生で清算価値がなぜ重要なのかというと、借金の元本を減額するときの基準の一つが清算価値だからです。

もう一つの基準は最低弁済額の基準で、借金額ごとに以下のような基準が設けられています。

借金100万円以下:借金額の全額
借金100万円~500万円:100万円
借金500万円~1500万円:借金額の5分の1
借金1500万円~3000万円:300万円
借金3000万円~5000万円:借金額の10分の1

個人再生での借金減額は、この2つの基準のうち高い方までとなります。

例えば、同じ借金1000万円の人でも、財産がない人は清算価値が0円なので返済額は200万円になります。一方、300万円の車を持っている人の場合、清算価値のほうが高いので返済額は300万円になります。1000万円以上の財産がある人は、借金がまったく減額されません。

まとめ

個人再生において、清算価値とは財産をすべてお金に替えたときの価格を意味しています。財産とみなされるものには不動産や自動車などのほか、20万円以上の価値がある様々なものが含まれます。

個人再生では、借金額ごとに定められた最低弁済額の基準と、清算価値とのうち高い方が返済額となるルールになっています。借金額に対して清算価値が高すぎる場合は個人再生でまったく借金が減額されなくなってしまうので、注意してください。

個人再生の必要書類19種を解説

個人再生を行うには、事前に必要書類を準備しなければなりません。

個人再生の必要書類には、集めるだけでいいものと、作成する必要があるものとがあります。

ここでは、それぞれの必要書類について解説を行っていきます。

個人再生のために集める必要書類

ここでは、個人再生の必要書類のうち、取り寄せたりして集めるべきものをまとめていきます。

基本的な必要書類

・戸籍謄本
発行から3カ月以内の戸籍謄本を、世帯全員分1通ずつ用意してください。

・住民票
発行から3カ月以内の住民票を、世帯全員分1通ずつ用意してください。

・給与明細書または確定申告書
会社員の人は過去3カ月分の給与明細、自営業や個人事業主などの人は確定申告書が必要になります。

・年金通知書
年金を受け取っている人は用意してください。

・所得課税(非課税)証明書
市町村役場で発行してもらえます。

・同居している家族の給与明細
同居している家族がいる場合は用意する必要があります。

・預金通帳
収入や支出を把握するのに使います。

財産がある人のみ集める必要書類

・車検証や登録事項証明書
自動車を持っている人は用意する必要があります。

・退職金見込額証明書
退職金をもらえる見込みの会社員の人は必要です。

・保険証書や解約払戻金証明書
積み立て式の保険に加入している人は必要になります。

・固定資産評価証明書
土地や建物といった不動産を持っている人は用意してください。

・賃貸借契約書
賃貸住宅に住んでいる人は用意する必要があります。

・社宅証明書
社宅に住んでいる人は用意する必要があります。

・査定書
売却して20万円以上の価値がある財産を持っている人は必要になります。

個人再生のために作成する必要書類

ここでは、個人再生の必要書類のうち、記入や作成が必要となるものをまとめていきます。必要書類の作成は、弁護士や司法書士と一緒に行う場合がほとんどです。

・申立書
個人再生をする本人について、基本的な情報を記載します。

・陳述書
職業や収入などについて記載します。

・債権者一覧表
借金の借入先や金額などを記載します。スムーズに作成できるよう、あらかじめ借金の契約書や取引履歴を集めておくといいです。

・家計表
本人の家計の収支状況を記載します。

・財産目録
持っている財産を一覧にしてまとめます。

まとめ

個人再生には、身分を証明する書類、収入を証明する書類、財産に関する書類など、集めるだけでいい必要書類が多数あります。

また、申告書や陳述書、債権者一覧表など、記入して作成しなければならない必要書類もあります。

必要書類の作成は弁護士や司法書士とともに行うことがほとんどです。個人でやろうとすると専門的な知識が必要となり、不備があって個人再生できないケースもあります。

「個人再生すると引っ越しできない」というのは間違い!

個人再生は法的に認められた正式な債務整理手続きの一つですが、借金問題に絡むためか、誤ったデメリットが情報として広まってしまっている面があります。

「個人再生すると引っ越しができなくなる」というのもその一つで、実際には問題なく引っ越しや賃貸契約を行うことができます。

個人再生すると引っ越しできないという決まりはない

個人再生をしても、引っ越しをすることに制限は一切かかりません。

「個人再生をすると引っ越しできない」という情報は、自己破産をした際、破産手続き中に引っ越しをするには裁判所の許可が要る、という情報が誤って伝えられたものだと考えられます。

実際には、個人再生したからといって引っ越しに許可が必要になったり、引っ越しを禁止されたりすることはありません。

個人再生の後でも賃貸住宅は借りられる

個人再生すると賃貸契約ができなくなるというのも誤った情報です。

個人再生すると約5年間「信用情報機関」に情報が登録されて「ブラックリスト」と呼ばれる状態になりますが、賃貸住宅を提供している不動産会社や大家は、信用情報機関の情報を見ることができないため、そこから不動産会社や大家に個人再生が知られることはありません。

また、個人再生は法的に認められた正式な手続きであり、何ら後ろめたいことではないため、バレたからといって賃貸契約を拒否する法的な理由にはなりません。

個人再生後に賃貸契約をするなら「信販系」以外の保証会社を

ただし、個人再生でブラックリストに載っている間は、アプラスやエポスカードなどの「信販系」と呼ばれる保証会社の審査に落ちやすくなると言われています。

信販系の保証会社はクレジットカード事業などを行っているため、信用情報機関の情報を参照している可能性がある、というのがその理由です。

もし、信販系の保証会社で審査に落ちたとしても、不動産会社などに信販系以外の保証会社を紹介してもらうことは可能なので、賃貸契約自体に問題はありません。

まとめ

個人再生を行っても、引っ越しが制限されたり、許可が必要になったりすることは一切ありません。賃貸契約も差し支えなくできます。

ただし、個人再生後でブラックリストに載っている間は、信販系の保証会社の審査に落ちやすくなると言われています。もし信販系の保証会社が使えない場合は、不動産会社などに信販系でない保証会社を紹介してもらうとよいでしょう。

個人再生すると連帯保証人に迷惑がかかる!対策は?

個人再生では借金の元本を大幅に減額してもらうことができますが、「連帯保証人に迷惑がかかる」という情報を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

連帯保証人付きの借金がある人が個人再生をすると、保証人に一括で請求がいきます。

ここでは、保証人への請求がいく仕組みと、保証人に迷惑をかけずに借金を整理する方法などについてまとめます。

個人再生すると連帯保証人に迷惑がかかる理由

個人再生は裁判所を通す法的な手続きであるため、どの借金も同じように整理しなければなりません。そのため、連帯保証人が付いている借金がある状態で個人再生すると、その借金が整理されることで連帯保証人に借金の残高が請求されてしまいます。

また、借金をもともと分割払いで返済できるのは、あらかじめ決められた条件に沿って返済するという前提のもとに成り立っていることなので、もともとの条件通りに返済ができなくて個人再生するとなると、請求が一括払いになります。

つまり、個人再生で連帯保証人へ請求が行われるときは、分割払いではなく一括払いでの請求になります。借金額が80万円なら80万円、200万円なら200万円を1回で支払わなければならないのです。

そのため、個人再生した人の連帯保証人も債務整理が必要になるケースは多いです。

連帯保証人に迷惑をかけたくなければ個人再生より任意整理

個人再生では連帯保証人が付いている借金が必ず対象に含まれてしまうため、連帯保証人に迷惑がかかるのを避けることができません。

しかし、任意整理を選べば連帯保証人付きの借金を対象から外せるため、連帯保証人に迷惑をかけずに借金を減額してもらうことが可能です。

任意整理では、これから支払わなければならない利息を全額カットしてもらったり、返済期間を60回程度の長期に設定しなおしてもらったりすることで、毎月の負担を軽減することができます。

連帯保証人付きの借金がある人は、まず任意整理を検討してはいかがでしょうか。

個人再生すると連帯保証人になれなくなるって本当?

個人再生や任意整理などの債務整理を行うと、信用情報機関に債務整理の情報が登録され、いわゆる「ブラックリスト」に載った状態になります。

ブラックリストの期間中は、借金の保証人や連帯保証人になることができません。また、クレジットカードが使えないなどの制限も受けることになります。

ブラックリストは個人再生なら約5~10年で解除され、その後は元通りに連帯保証人になったりできるようになります。

まとめ

個人再生を行うと、連帯保証人付きの借金も整理されることになるため、連帯保証人が一括で借金の残高を支払うことになります。

保証人に迷惑をかけずに借金を減額してもらいたい場合は、保証人付きの借金を整理の対象から外せる任意整理を検討するのがよいでしょう。